「向福論」の原点は、とある一冊の本。フェミニズムの大家、上野千鶴子に学ぶ女性の生き様。

 

月末にふと、ブログについて振り返ってみようと思います。

アラサーになりたてだった頃の私が、「何かしなきゃ」と切に思ったきっかけの一冊。

 

 本の帯のキャッチフレーズがすごい。

総合職も、一般職も

派遣社員もなぜつらい?

追い詰められても

手をとりあえない女たちへ

ネオリベ時代を生き抜くために」

 

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 更に追い打ちをかけるように続く。

 

「雇用機会均等法から約30年。日本の働く女性は、しあわせになったか?」

 

この本と出合った当初、心にズシンとくる問いかけでした。もちろん今でも。

本書では最近40年の女性を取り巻く社会情勢(主に就労について)を、トピックごとにまとめた良著です。まだ消化しきれていない項目も多々ありますが。。

女の勝ち負けを分ける 分岐点

「就職」「結婚」「出産」

学生時代は「就活」。

就職したら(してなくてもかw)「婚活」。。

結婚したら「妊活」。。。(出産したら保活ですね。。大変すぎる)

根が真面目で素直だったら、あらかじめ整理されたこのロードマップに沿って、人生計画を練れていたかもしれない。現に賢い同級生たちは10代のうちから「子どもができても働きやすい環境」を目指して、資格職・公務員などを目指していました。

私はどちらかというとへそ曲がりなので、不器用に「今やりたいことをやる」ことしかできず、就職も結婚に至るまでもつまずきながら一歩一歩進んできました。

残念ながら、出産の機会を得ることはなさそうな線が濃厚になってきたので、最終段階の「出産」においてはどうあがいても負け組となりそうな模様。

 

 

「勝つ」ことがしあわせか?

では、この分岐をすべて乗り越えたモノが真の人生の勝者なのか??と、問いかけたい。
 
私はライフワークとして、何らかのつまずきがある子どもと接している。またその保護者と向き合うことも多々ある。親になると悩みは尽きない。子どものために全力を尽くす、皆々様のお役に少しでも立てればと思う。
 
「親になる」と「親となる」との間には大きな溝があると聞いた。
 
昨今は親の心無い行為で命を落とす子どもも多くとても残念だが、一方で自分をひたすら犠牲にして家庭を守っている人たちも大勢いる。
 
安易な気持ちで「子どもが欲しい」なんて軽口を叩かないでほしい。お子づくりは経済的にも精神的にも自立してから!!!
 
って偉そうに言ってみました(・・;)スミマセン
 

負け続けるのも癪。敗者復活を画策してみる。

私は生涯子どもをもてないかもしれない。
でも幸運にもたくさんの子どもと接する機会を得ることができたから悔いはあまりないと思う。それに今、周りがどんどん新しい命を紡いでいて、その命がより輝けるような社会をつくる人となれたら、私は自分で自分を心から褒めてあげたいと思う。それに、社会にとって必要な存在になることが、敗者復活戦のゴールだとも思う。再びVサインを掲げる日を夢見て、私はまた粛々と仕事に励みたい。
 
具体的に何かを始めるつもりはないけど、既存の組織の中で馬力のある歯車として、しばらくは頑張ってみます。「なんか疲れちゃったな。ぁ、あの人に話してみようか」的なポジションに行けたらいいですね。
 
 
 
 
最後に上野先生が著書の中で、全世代の女性に向けて投げかけた切な願いを引用してこの記事を締めくくります。
 

日本が泥舟なら、さとい小動物がまっさきに船から逃げ出すように、あなたがたも逃げたらよい。泥舟といっしょに沈没するのは船長だけでたくさん、あなたたちに責任はない。国なんてその程度のもの。それより、世界中どこでもいいから、生き延びていってほしい。どんなやりかたでもいいから、世界のどこかで、元気でいてほしい・・・わたしに実の娘や息子がいたら、この地に踏みとどまってがんばれという代わりに、きっとそう言うことでしょう。